★「防災」から「減災」へ(2011-09-02)

9月1日は「防災の日」、今年は約半年前に東日本大震災という大きな災害が起こったばかりでいろいろな問題点やこれからの備えに対する課題が浮かび上がってきたこともあり、全国各地で今までにないパターンでの防災訓練が行われていたようです。
昨日はとある方のお話を聴きに午前中から東京都内にいたのですが、そういえば東京駅の構内を揃いのビブスを身につけた真剣な表情の会社員の集団が足早に移動していくのに遭遇。きっと訓練中の一団だったんでしょうね。
そしてとある方のお話についてですが、その人はジャーナリストの池上彰さん、題目は「池上彰さんと考える東日本大震災」というものでした。
最初から難しく深刻な話をわかりやすく解説してくださるのかなあ、と思っていたら出だしはなんと「携帯電話会社の選び方」からスタート(しかしもちろん結論としては震災時の対応と結びついていました)。そこから今回の震災で現地入りして感じたことや聞いてきたこと、「マニュアル」は想定外の事態に弱いということ、世界から見た日本(日本人)、あの震災の時の各国の対応、地震のメカニズム、原発事故のこと、今後のエネルギー戦略について等々いろいろな話をわかりやすく丁寧にお話ししてくださり、あっという間の1時間半でした。
その中でも特に大きく頷いたのは「防災」ではなく「減災」へという考え方に変えていく時に来ている、という話。
今までは大きな地震が来るならばお金をかけて頑丈で免震対応のできた家を建てたり、津波が来るならばギネスブックに載るような巨大な防波堤を作って「災害を防ぎきる」ことに力を入れてきたものの、今回の大震災、特に津波について振り返ってみればその巨大な防波堤もあっという間に崩れて全く機能しませんでした。大きな自然災害が起こったら結局は太刀打ちなどできない、所詮人間ごときは自然には敵わないものなのだということを理解し、これからは地震が来たら防ぎきることを考えるのではなく「被害は受けても如何に小さく減らすことができるか」という点を考えて対策を練るべきではないか、との提言がありました。まずは自宅のひとつの部屋、自分の身の回りの小さな取り組みから見直してみましょう、とのお話に「言われてみればそうだよなあ…」と納得しきり。
それぞれが行なう小さな取り組みが積み重なって結果多くの人の命が繋がっていけば、どんな大きな災害に襲われようとも必ずこの国はよみがえる。財産を失っても命さえあればなんとかなる。先の敗戦から立ち上がってここまできた日本の姿を見ればわかるでしょう?との力強い言葉が印象的でした。



